BL17SU 理研 物理科学 III

概要

 軟X線領域の光は物質の機能性を司っている電子状態を効果的に観測するのに最適な光であり、高分解能光電子分光法や軟X線発光分光法等の実験手段を用いた電子物性研究が多くの施設で精力的に行われている。BL17SUは、SPring-8から得られる高輝度軟X線と最先端の分光装置とを組み合わせた光物性および物質科学の研究を行うことを目的として、新しい可変偏光型挿入光源を擁した軟X線ビームラインとして建設された。
 ビームラインは、ブランチAとブランチBから構成され、2組の前置鏡によりブランチ切り替えを行い排他的な運用形態となっている。ブランチAには、主要な装置としてin-situレーザーMBE-光電子分光装置と高効率軟X線発光分光器がタンデムに設置され、またブランチBには軟X線回折実験装置と表面科学実験装置が設置されており、それぞれのステーションにおいて先端的な軟X線分光実験が展開されている。
当ビームラインで実施される主な研究テーマは以下の通りである。
 1)強相関物質、新物質、超伝導体の光電子分光法による研究
 2)溶液・生体物質の軟X線発光分光法による研究
 3)PLD薄膜のin-situ光電子分光法による研究
 4)表面吸着系の軟X線分光法による研究
 5)軟X線回折実験による長周期秩序物質の電子構造の研究

放射光の性質

 光源:可変偏光型挿入光源(水平偏光、垂直偏光、左右円偏光)
 分光器:不等間隔刻線平面回折格子分光器(ブランチA、ブランチB)
 エネルギー範囲:300~1800eV
 エネルギー分解能:E/⊿E>104
 ビームサイズ:<30μm(H)x10μm(V)@試料位置
 光子束:~1011 photons/sec

ビームライン配置図

作図:大橋(JASRI)

標準装置

・高エネルギー分解能電子エネルギー分析器(E1aステーション、E2bステーション)
 SCIENTA SES-2002
  エネルギー分解能:<60meV @ 867eV、50eVパスエネルギー時
・軟X線発光分光器(E2aステーション、E2bステーション)
 高効率軟X線発光分光器
  エネルギー範囲:200~1000eV
  エネルギー分解能:E/⊿E>1500 @ 500eV


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