3.2 結晶のマウントとセンタリング
結晶のマウントとセンタリングに使用するのはメイン画面のCentering Tabです。このTabを選択すると以下のような表示に変わります。(図 3-2-1参照)
図3-2-1 Centering Tab
センタリング画像を表示しているプログラムはvideosrvと呼ばれており、BSS起動時に自動で実行されます。2つの倍率の違う画像を見ることが可能で、Video Capture画面のVideo Channel『video 1』もしくは『video 2』を選択します。
『video 1』の方は、斜め上から見た低倍率画像(図3-2-2)、『video 2』(図3-2-3)の方は、高倍率画像です。センタリング画像が見にくい場合は、Brightness, Hue, Color, Contrast等の値を変えると見やすくなります。
図 3-2-2 Centering画像video 1
図3-2-3 Centering画像video 2
BSSのCentering Tab内にあるCrystal Centeringの項目(図 3-2-4)とCrystal Rotation(図 3-2-5)の2つの項目を使用します。
『Evacuate Devices』ボタンをクリックすると、下記装置が退避します。
Device name BL26B1 BL26B2 Detector ○ ○ SPACE ○ ○ Cryo-nozzle ○ ---
『Click-on Centering』ボタンをONの状態にします。これでマニュアル・センタリングが可能な状態になります。結晶の中心であると思われる位置を、マウスでダブルクリックして下さい。指定した箇所がクロス位置に一致するように回折計が移動します。入射X線は画像のクロス位置に来ます。クロスの中心から端までの長さは0.2㎜です。
図3-2-4 Centering mode and tools 項目
図 3-2-5 Crystal Rotation 項目
スピンドル軸を別の角度へ移動するには、Crystal Rotation項目内の『+ Side view』、『−Side view』、『Reverse』、『Abs』、『Rel』を使用します。『+ Side view』で+90°、『−Side View』で−90°、『Reverse』で約180°回転させることが出来ます。
Manual rotation ( ) degの( )内に数値を入れて『Abs』ボタンを押すと絶対位置に、『Rel』ボタンを押すと相対位置に回転します。幾つかの方位でセンタリングを行い、回転させても中心位置がずれない様になればセンタリングは終了です。
(注)本ビームラインで使用できるサンプルピンのサイズは、14〜28㎜までです。推奨サイズは18㎜となっています。この範囲外のサイズのピンを使用されますと、カメラ画像で表示できる範囲内に試料がいない為にセンタリングが出来ません。適切なサイズのピンをご使用下さい。