リガク製 低温吹きつけ装置運転マニュアル


→概略操作内容

目次

  1. 運転方法
    1. 窒素ガス発生装置の起動
    2. 断熱真空槽の排気
    3. コンプレッサ起動(室温以上で使用する場合は運転しなくてもよい)
    4. 温度調節
    5. ノズル位置の調整
    6. 測定
  2. 停止方法
    1. 冷却停止
    2. 温度制御装置の停止
    3. 真空排気装置の停止
    4. 窒素ガス発生装置の停止
  3. コントローラー
    1. 温度の設定
    2. 各設定値

  1. 運転方法
    1. 窒素ガス発生装置の起動

      窒素ガス発生装置POWERスイッチを押します。

      起動後、約6分で窒素ガスが流れ出します。

      窒素ガス流量はCOLD FLOW(窒素ガス流量:1)6〜7 l/minSHEATH FLOW(窒素ガス流量:2)5 l/minになるようにフローコントロールバルブにて調整してください。

      調整の方法は

      • 到達温度(-180℃)が得られない場合は流量を下げてください。
      • ノズル先端より液体窒素が出てくる場合や制御温度よりも試料位置の温度が低い場合は流量を上げてください。
      • 温度ホールド時には制御温度が大きく変動する場合は(安定しない場合)は、流量を上げてください。

      ※流量の変更は0.2〜0.5 l/minずつ、30分程度様子を見ながら変更していきます。

      注意事項:長時間 (1ヶ月以上)停止していた場合は、装置を10時間以上単独運転してください。

      (酸素の濃度・露点等が安定するのに時間がかかります)

    2. 断熱真空層の排気
    3. 真空排気装置引口のリークバルブが閉じていることを確認します。

      真空排気装置のPOWERスイッチをONにします。

      クライオスタットの真空引口のバルブを開き真空排気を開始します。

    4. コンプレッサ起動(室温以上で使用する場合は運転しなくてもよい)
    5. コンプレッサに冷却水を約5l/min流してください。

      コンプレッサのSTARTスイッチを押してください。起動後、約30分で定常運転になります。

      H2O FLOW アラームで停止した場合は冷却水流量を増やしてRESETスイッチを押し、アラームランプが消えてから再起動してください。

      冷却が開始されて約2時間で最低温度に到達します。

      (最低温度に到達しない場合はCOLD FLOWの流量を下げてください。)

    6. 温度調節
      • 定値制御
      • MODE1にてコントロールモードCONSTに変更し、MODE0にて温度設定します。

        LOAD POWER ONにすると制御が始まります。温度変更の際はMODE0にて変更してください。

        定値制御ではプログラム制御に比較して温度変更時のオーバーシュートは大きくなります。

      • プログラム制御
      • 温度コントローラーにプログラムを入力しLOAD POWER ONにしてからプログラムをRUNにしてください。

    7. ノズル位置の調整
      • ノズル位置は試料から約8mm程度離した位置でかつノズルの中心が試料を向くように設置します。ゴニオメーターヘッドに付属のセッティング熱電対を取り付けてゴニオメーターに装着し熱電対先端の接合部を試料と同様に顕微鏡を見ながら、センタリングを行います。
      • セッティング熱電対のケーブルを温度表示器に接続し温度を表示させます。
      • 温度表示器を見ながらノズルを微動させて安定する値を示す位置に移動します。(試料位置の温度は制御温度に対して5 ℃〜10℃程度の温度差があります)

      制御温度と試料位置の温度差はこの時点で確認しておきます。

      最初に何点か(使用する温度で)測定して温度差を確認しておくと温度を変更しながら測定を行う場合に便利です。

      また、測定後に温度を再確認することでノズル位置が移動していないかの確認にもなります。

      上記調整操作終了後はノズルを動かさないよう注意してください。

      また、冷却開始後のノズルの移動は微調整程度としてください。トランスファーチューブの破損の原因になります。

    8. 測定
    9. 試料を取り付けます。試料は制御温度を一度室温まで戻してから取り付けて冷却ガスを流した状態で取り付けてもよい。

      この場合は冷却ガスでやけどをしないよう注意してください。

      冷却によって試料位置が移動する場合がありますので測定前には必ず試料位置を確認し、ずれている場合は必ずセンタリングをやり直してください。

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  3. 停止方法
    1. 冷却停止
    2. コンプレッサのSTOPスイッチを押してください。約30秒後に停止します。コンプレッサ停止後冷凍機が室温に戻るまでは2時間かかります。

      冷却水を止める場合はコンプレッサ停止後20分後に行ってください。(コンプレッサを停止後再起動する場合は、少なくとも5分以上間隔をあけてください。)

      注意事項:コンプレッサ停止前に必ず試料を取り外してください。

      冷却停止に伴い熱交換器に凝固されたガスが吹き出し一時的に吹付けガス量が増え試料を吹き飛ばすことがあります。

    3. 温度制御装置の停止
    4. 温度を引き続き制御する場合(室温以上)は運転を続けます。プログラム運転中はプログラムをリセットしてください。定値運転中は設定温度を0℃以下にしてください。

      上記操作後LOAD POWER OFFにしてください。

    5. 真空排気装置の停止
    6. クライオスタットの真空引口のバルブを閉じてください。

      真空排気装置のPOWERスイッチをOFFにしてください。

      短期間のうちに再使用の予定のある場合は停止しなくてもよい。

      リークバルブを開きロータリーポンプを大気圧に戻してください。

      注意事項:クライオスタットの真空層はリークさせないでください。

    7. 窒素ガス発生装置の停止
    8. 冷却停止(コンプレッサ停止)後2時間は運転を継続してください。

      温度コントローラーのLOAD POWERがOFFになっていることを確認してください。

      窒素ガス発生装置のPOWERスイッチを押すと停止します。

      短期間のうちに再使用の予定のある場合は停止しないほうがよい。

     


     

  4. コントローラ
    1. 温度の設定
       
      通常は右の状態になってます。
      上部液晶の表示は下記のようになってます。
      一行目(ミドリの文字):現在の温度
      二行目(黄色の文字):設定温度

      "MODE"を押すと、、、

      中央の液晶に

      MODE 0
      RUN PARA

      と表示されます。

      "SEL"を押すと、、、

      中央の液晶に

      PTN01 SV 290.0
      STP00 TIM000: 36

      と表示されます。
      太字にした「290.0」が現在の設定温度です。
      ここを">"、"∧"、"∨"ボタンを使って
      希望温度に設定します。
      設定が終わったら"ENT"を押すと、
      上部液晶の設定温度が変わります。

      これで設定温度の変更は完了です。




       

    2. 各種設定値




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