試料のマウント

目次

 


1. 試料の下準備

  1. 本ビームラインの試料へのX線入射強度は最大で毎秒1011光子程度に達するので、 Cryo冷却によるマウントを強く推奨します。
  2. ビームラインで使用できる波長は現時点で0.97Aから1.5A「GAPの変更」参照)程度です。
  3. これまでにMAD法による構造解析実績のある異常散乱子は、Zn, Se, Hg, Pbなどです。 Br, Cu, Pt, Au, Wなども波長としては使用可能だと思われます。

2. 試料をセットする前に・・・

  1. 利用できるCryoループは6mm〜30mm(マグネットベースからだと0mm〜34mm)です。
  2. Chi軸のロック解除及び手動での回転は禁止です!
    回転させる必要がある場合は担当者までご連絡下さい。
  3. サンプルをセットする前に、空のループを用いて「センタリング」項1〜3の操作を行い、ピンの高さ及びクライオノズルを調整する事をお勧めします。
  4. 白色ランプ(写真のようにセットする)を使うと結晶が見やすくなります。
    ramp_hakusyoku_set.jpg (18638 バイト)

3. センタリング
 サンプルをセットする前に、空のループをセットして1〜2の操作を行いピンの高さを調整する事をお勧めします。

  1. Phi軸のロック(下写真の赤丸)を解除します。
    phi.jpg (13730 バイト)
  2. ゴニオヘッドのねじがカメラに対して垂直となる位置で、ゴニオヘッドのねじを回してセンタリングを行います。
    上下方向は下写真の矢印の部分を回すことで調整可能です。
    phi_z.jpg (19641 バイト)
  3. センタリングが完了したら、Phi軸をロックします。
    このときねじを締めながらPhi軸動かすと歯車がうまくはまり込んで、締め込み易いです。
    ねじが最後まで締まらないときは歯車がうまくかみ合ってません。再度ねじを緩めてPhi軸を動かしながら締め込んで下さい。
    また、ロックする際に下流側(検出器側)を350°辺りすることでイニシャライズが短縮できます。

Cryoループを使ってインバースビームジオメトリでデータ収集を行う際は特に、 コンパウンドなどでマウント磁石にしっかり固定してください。 180度を何度も入ったり来たりして、ある意味激しく揺さぶられるため、 結晶位置がずれることがたびたびあります。また、 マウント具の底の部分の状態にも注意してください。 某社製品にはプラスチック部分がはみ出して、座りが悪いものがまれに見受けられます。


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